高齢者の見守り対策としてGPSを使うケースが増えています。例えば、小型のキーホルダーやお守りなどのように携帯できるものや、靴に付けるタイプなどが挙げられます。
見守る側はGPSにより見守られる側の足取りを把握できることがメリットですが、本人がGPSを持ち歩くことに警戒しないよう持たせ方にも工夫が必要です。そこで、今回はおすすめの高齢者向け見守りGPSについて調べてみました。
GPSの選び方やおすすめのGPSも併せてまとめているので、見守り対策を検討している方はぜひチェックしてみてください。
高齢者へのGPSの持たせ方はどうすればいい?
GPSを高齢者に持たせたい場合、重要なのはどんなふうにGPSを持たせるのかということです。はじめに、キーホルダーやお守りなどのように持たせる以外にどんな方法があるのか見ていきましょう。
靴につける
高齢者が履く靴にGPSを設置すると、外出中の足取りを把握することができます。もし、室内履きに設置したなら室内の足取りも把握できるでしょう。ただ、靴に設置する場合は小型で軽量、かつ高齢者にとって違和感がないことが大切です。そういったタイプを見つけられるかもある意味課題といえるでしょう。
キーホルダーとして身の回りの物につける
キーホルダー型のGPSならカバンやバッグ、ベルトループ(ズホンなどのベルトを通す輪っか)などに取り付けるのも1つの方法です。キーホルダー型は身の回りの物に取り付けやすいので便利でしょう。
ただ、カバンやバッグなどに取り付けた場合、置き忘れや盗難のリスクもあります。そういったことを考えるとベルトループなど身につける方が良いでしょう。
ネックストラップやお守りにして首からかける
身につける方法としてもう1つ提案したいのが首からかける方法です。ネックストラップやお守りとして首からぶらさげれば、おおよその足取りを把握できるでしょう。ただ、首から外してしまうリスクがあるので、首にかけておくことを理解できる方におすすめの方法です。
高齢者向け見守りGPSの選び方
高齢者向けの見守りGPSを選ぶ際は、どんな基準で選んだら良いのでしょうか。見守られる側と見守る側の双方で使いやすい、マストな機能、サイズ感などを紹介していきます。
GPS(位置情報)の精度
まず重視したいのがGPSの精度です。位置情報はおおよその把握でいいのか、細部までしっかり把握したいのかにもよりますが、できるだけ精度の高いものが良いでしょう。ただ、精度が高いほど高価になる傾向があるので予算とも相談しておいてください。
スマホアプリと連携の可否
GPSからのデータをスマホアプリで管理できることもポイントです。GPSそのものにスマホアプリとの連携があればなお良いでしょう。GPS専用のスマホアプリがあればベスト。いつでも手軽にスマホ1つで足取りを把握できます。
スマホアプリとの連携がない場合はパソコンなど別の機器で管理するようになるため、なるべく連携があるタイプを選びましょう。
GPSのサイズ感や重さなど
GPSのサイズ感や重さは携帯させる上で大切な要素になります。高齢者が重たく感じたり、大きくて持ち歩きにくいと感じたりすれば、いずれは携帯してくれなくなる可能性もあります。
お守りやキーホルダーなどのような小型で軽量化されているもののほうが、高齢者にとっても携帯しやすいでしょう。
料金体系は月額制か買い切りか
GPSを用意する際は料金体系も気になるところです。GPSの性質上、買い切りかレンタルするかの二択になります。買い切りの場合は本体価格がいくらなのか、別途使用料がかかるかどうか、レンタルの場合は月額いくらなのかを確認しましょう。
月額制の場合は負担にならない金額か、継続して支払えるかなども検討してください。
介護保険の適用可否や補助金の有無
GPSの購入費用に対して介護保険が適用されるかは事前に確認しておきましょう。GPSの中には介護保険が適用となる機種があるので、費用をあまり掛けたくない場合は適用されるタイプがおすすめです。
また、自治体によっては高齢者の見守りを目的としたGPSの導入費用の一部に対し、補助金を設けているところがあります。住まいの自治体で補助金があるのかどうかも事前に調べておくことをおすすめします。
高齢者向け見守りGPSおすすめ10選!
みてねみまもりGPS
みてねみまもりGPSは、高齢者の見守りにも適したGPS端末です。1回の充電で最大2ヶ月間稼働する長持ちバッテリー内臓で、よく行く場所を自動で学習し、その場所への出入りを通知する機能や、歩数計機能も搭載されています。また、SOSを家族に通知するお知らせボタンも付いています。
ドコモLTEの通信網を使用し、衛星測位システムに加え、衛星の軌道情報を高速補完するA-GPSに対応しているので高精度な位置情報が取得できます。
測位方式:GPS衛星5種/Wi-Fi/アシストGPS(A-GPS)/加速度センサー/SBAS
アプリ連携:あり
サイズ、重量:幅48×高さ48×厚み22、56g
料金プラン:販売価格5,808円、月額通信費528円
公式サイト:みてねみまもりGPS
どこかなGPS
どこかなGPSは、スマホで専用アプリを開くと、GPSの現在位置が分かるほか、最大3ヶ月分の移動履歴を確認できるため、危険な場所を通っていないかなど地図上で把握できます。
また、あらかじめ目的地を登録しておくと、そこに着いたときにスマホに通知が入る自動通知機能や、本体中央のボタンを押して現在地とSOSを知らせる手動通知機能があります。ほかにも、スマホとGPSが一定距離離れると、スマホに通知が入る機能もあります。
測位方式: GPS衛星5種/Wi-Fi/携帯電話基地局
アプリ連携:あり
サイズ、重量:52×52×20.2 mm、60g
料金プラン:販売価格7,480円、月額利用料528円
公式サイト:どこかなGPS
あんしんウォッチャー
あんしんウォッチャーは、GPSに加え携帯電話の基地局や街中の無線LANも利用して位置情報を特定するので、精度の高い位置情報が取得できます。
専用アプリで現在地の把握や過去1週間分の行動履歴が確認できるほか、よく行くスポット登録による出入り通知や、現在地をスマホに通知するお知らせボタン機能も付いています。
また、利用期間に応じて通常プランと初期費用を安く抑えるLEプランの2つの購入プランから選べるのも特徴です。
測位方式: GPS衛星5種/Wi-Fi//携帯電話基地局
アプリ連携:あり
サイズ、重量:50×50×18.8 mm、53g
料金プラン:あんしんウォッチャー:本体価格11,000円、月額料金 無料(13ヵ月目以降539円)、あんしんウォッチャーLE:本体価格5,680円、月額料金 初月無料(2か月目以降539円)
公式サイト:あんしんウォッチャー
認知症徘徊GPS iITSUMO
認知症徘徊GPS iITSUMOは、普段から履いている靴に装着できるGPS端末です。世界各国衛星測位システムで正確な位置情報が把握できるほか、振動を感知すると振動通知のお知らせが届くので、1人で外出してしまった要介護者の居場所を早い段階で特定することができます。
また、半径50mから99km以内の範囲でエリア設定ができ、設定エリアから出ると端末が自動検知して通知します。認知症の方の安全を見守るための強力なツールとなるでしょう。
測位方式:GPS衛星5種
アプリ連携:あり
サイズ、重量:38.5×47.5×11.85mm、25g
料金プラン:初期費用10,000円、月額料金:13,200円
介護保険適応で初期費用0円、月額料金:1,650~2,200円
備考:介護保険全国適用
公式サイト:認知症徘徊GPS iITSUMO
はいかい高齢者見守りGPS
はいかい高齢者見守りGPSは、ドコモLTEの通信網を活用したGPS端末です。現在の位置だけでなく、移動経路も把握することができます。位置検索は、設定により任意の間隔で検知するモードと、手動で位置検索するモードを選択できます。
また、自宅から生活圏内の距離を設定することで、生活圏外への出入りと位置を自動でメール通知する機能もあります。
料金プランは認知症徘徊の特性を考慮したレンタルか購入の2種類を用意しています。
測位方式:携帯電話基地局
アプリ連携:あり
サイズ、重量:38.5×47.5×11.85mm、25g
料金プラン:レンタルプラン:初期費用0円、月額料金 3,080円、
購入プラン:初期費用 65,780円、月額利用料0円
公式サイト:はいかい高齢者見守りGPS
徘徊見守りサービス 絆ONE
徘徊見守りサービス 絆ONEは一人ぐらしの高齢者向けのGPSで、ひとり歩きした際の外出場所をリアルタイムで検索できることが特徴です。見守る家族はもちろん、関わる協力員と情報を共有できるので、万が一の際にも迅速な対応を取ることができます。
また、通話機能付きなので外出中にも、高齢者と話すことができます。なお、本体の電池が少なくなると家族にメールで通知してくれるので、通話機能を通して高齢者に伝えることもできます。
測位方式: –
アプリ連携: –
サイズ、重量:68mm×46mm×18mm/64g
料金プラン:6,500円/2年契約+初期費用5、000円
備考:-
公式サイト:徘徊見守りサービス 絆ONE
お守りGPS
お守りGPSは、小型のGPSをお守り袋に入れて高齢者に携帯させるもので、高齢者のひとり歩きや徘徊などに最適なものです。高齢者の行動範囲をあらかじめ設定でき、その地点を出入りしたタイミングで見守る側にメールで通知することで、おおよその行動を把握することができます。
また、シルバーカードに設置すると振動を検知した際にも通知するので、外出中の事故防止にも役立つでしょう。トライアルから始められるのも魅力の1つです。
測位方式: NTTドコモのLTEネットワーク/マルチGNSS
アプリ連携:-
サイズ、重量:W38.5×D47.5×H11.85mm・25.5g
料金プラン:2,000円/月払プラン、5、000円/1ヶ月トライアル
備考:-
公式サイト:お守りGPS
認知症徘徊GPSセンター
認知症徘徊GPSセンターは、47都道府県で利用実績が豊富にある高齢者向けのGPSで、専用アプリではなく専用サイトにアクセスして、高齢者の行動を把握します。小型のGPSなので専用シューズやお守り袋などに入れて持たせられることが特徴です。
プランはレンタルと購入の2種類があり、2年間使用した場合は購入プランの方がお得になります。2年で機種を交換するようになるため、長期的な目線で考えるなら購入プランが良いでしょう。
測位方式: ドコモ4G(LTE)
アプリ連携: –
サイズ、重量:38.5mm×47.5mm×11.85mm、25g
料金プラン:3,080円/月・レンタルプラン、65,780円(本体価格)/購入プラン2年契約
備考:-
公式サイト:認知症徘徊GPSセンター
セコム ココセコム
セコム ココセコムは、セキュリティーサービスのセコムが提供する高齢者見守りGPSで、小型GPSを高齢者に持たせることで外出時の行動を把握できるほか、万が一の際にセコムの緊急対応員が駆けつけてくれることが特徴です。
緊急対応後は安全な場所に誘導して、高齢者が自宅に帰るためのタクシー手配なども行います。また、見守る側がココセコム本体を振動させることができ、高齢者の安否確認も可能です。
測位方式: 衛星測位システム/携帯電話の基地局(au)
アプリ連携:あり
サイズ、重量:H84 x W46 x D16 mm、67g
料金プラン:1,320円/月額
備考:-
公式サイト:セコム ココセコム
アルソック まもるっく
アルソック まもるっくは、セキュリティーサービスのアルソックが提供する高齢者見守りGPSで、高齢者が本体を持ち歩くことで見守る側がいつでも行動を把握することができます。通話機能が付帯しているので、万が一の際にも安心です。
また、付帯するストラップを引っぱると、アルソックと電話がつながり、状況に応じて119番通報をするなど迅速な対応を取ることにもつながり、状況によってはアルソックのガードマンが現場に駆けつけます。
測位方式:-
アプリ連携:-
サイズ、重量:-
料金プラン:1,870円/月+初期費用6,600円、6,600円/駆けつけサービス1回
備考:-
公式サイト:アルソック まもるっく
まとめ
今回は高齢者向け見守りGPSについて紹介しました。GPSは高齢者の見守りに最適で、介護保険が適用されるものや、自治体によっては導入費用の一部を補助するなど、国からも注目されています。
個人で導入する際は、これらに該当するかどうかを確認して、できるだけ費用を軽減できるようにしたいものです。また、GPSを導入する上ではどのように持たせるかも大事なポイントとなるため、高齢者の介護のレベル合ったサイズ感や重さ、タイプを選ぶようにしましょう。
加えて、買い取りなのかレンタルなのか、それぞれに月額料金がかかるのかも押さえておきたいポイントです。無理なく使い続けられるものを選んでくださいね。気になる高齢者見守りGPSが見つかった方は、さっそく問い合わせてみてはいかがでしょうか。